伊豆半島はジオパーク
遠い昔、本州から離れていた伊豆半島はまだ島で、二つのプレートに挟まれていたその島は地殻変動により本州に接近し衝突。そうやって出来たのが伊豆半島と富士山と言われています。
そもそもこのジオパークというのは地球が生きているのを伺える場所の総称のようなものらしいのですが、伊豆半島の有名なジオパークでは東側には城ヶ崎海岸、西には松崎、そして南には石廊崎や爪木崎、そしてこちらの恵比須島が代表的です。
この記事を読んで頂けると分かりやすいのですが、伊豆半島は東西南北ほとんどにジオパークが分布しています。
友人に案内され初めて訪れた恵比須島は須崎という天皇陛下の御用邸のすぐ近くにあります。
橋を渡っていざ探険スタート。ゴツゴツした岩と濃い緑、青い空と白い雲とのコントラストがとても素敵でした。
ちょうど潮が引いていて、大きなゴールデンレトリバーが二匹気持ち良さげに海に飛び込んでいたのが印象的でした。
さっそく飛び込んできた地層は斜めに持ち上がっていました。海の方からものすごい力で押し上げられたのでしょうか。自然の偉大さが伺えます。
さらに遊歩道を進んでいきます。写真に写しきれない雄大な風景がもどかしいですが、数十メートル進んだだけで地層が全く違うものに。砂利や石は消え砂や火山灰の層が現れました。伊豆は火山帯なので大昔に海底火山が噴火したときのものでしょうか。
この平たい地形は千畳敷と呼ばれるものだそうです。
遠くには南伊豆の岬が見えます。伊豆全体がリアス式海岸もしくは波に侵食された地形なので海岸線からはたくさんの岬が見られます。
少し見にくいかも知れませんが沖に島が見えます。左から伊豆七島の利島(トシマ)・式根島・新島・神津島です。もっとガスが無ければ街まで見えることもあります。一直線に並んだ雲が綺麗ですね。
良さげな場所を見つけたのでさっそく岩場へ上陸。各々好きな潮溜まりで遊びます。大人も子供も大興奮でイソギンチャク・魚・カニ・ヤドカリなど網や手づかみ。
奥の人工的な岩場は江戸時代にこの場所から石を切り出していた跡地なのだそうです。実は伊豆半島は伊豆石と呼ばれ街中や江戸城にまで使われた銘石の産出地なのです。今でも各地に採石場の跡が残っているのでそういった場所を巡るのも面白いと思います。
途中からは釣り竿で釣りもしてみました。潮溜まりやコンブの茂みなどを狙って針を垂らすとこの通り!このカラフルな魚はベラという魚で地元では食べることのない雑魚ですが水族館などでは人気者です。他にもフグやメジナも釣れました。
生き物大好きっ子の息子はどうやらベラが大層気に入ったらしく手に取ってジーッと観察していました。どうしても持って帰りたいといって聞かない息子をどうにか宥めてリリースしたのですが別れ際の悲しそうな表情にいたたまれない気持ちになりました。
結局3h以上遊びに遊んだ帰り道、先ほどの場所をふと眺めたらこんなに素晴らしい光景が広がっていました。大人になって改めて発見できる地元の魅力です。
10代で上京したのでむしろ伊豆で過ごした時間の方が短いのですが、記憶に焼き付いたはずの風景はどんどん上書きされて懐かしさを飛び越して逆にフレッシュな感覚にさえなります。家族を連れての帰郷は何度もありますがこれほど天気に恵まれたのも初めてでしたし、何よりもホストしてくれたファミリーと過ごせた時間が何よりの宝物でした。家族にこんな貴重な体験をさせてくれた友人ファミリーと伊豆に感謝多謝。
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