【OLAPLEX オラプレックス】
世界数十か国のヘアカラー業界で話題持ち切りの黒船【オラプレックス】がついに日本リリースとなりました。謳い文句は【ダメージ軽減】。主にブリーチやハイトーンのカラーリングの時に使用するのですが、ゴワつきやパサつきを減らし、髪一本一本にハリ・コシを出す、というものです。だいたいこういう類いのものは髪の表面をコーティング等してダメージを防ぎますが、オラプレックスは髪内部の結合の一つを強化してダメージを軽減するようです。内容成分のジマレイン酸ビスアミノプロピルジグリコールいう長い名前の成分が髪の強度をアップしダメージを軽減するそうですが、ここからはやや難しい説明になります。
髪の毛を例えるときに「海苔巻き」のようだと説明します。海苔の部分はキューティクル、ご飯の部分がコルテックスという成分です(今回は具にあたるメデュラは省略します)。このご飯にあたるコルテックスというのは色々なものによって繋ぎ留められていてそれが強度の大小でもあります。そのうちの一つがシスチン結合と呼ばれる美容師で知らない人がいない位メジャーな結合です。パーマをかける際には基本的にこの結合を切り離し、形を付け(ロッドで巻く・ねじる・真っ直ぐに伸ばすなど)、最後に再結合して初めてパーマがかかります。オラプレックスの最大の効果はこのシスチン結合を補強することだそうです。
パーマやカラーなどに含まれるアルカリだけでなく、自然なダメージによっても切れてしまうシスチン結合を出来る限り再結合させてから薬剤を作用させるので、少なくなってしまった結合の残りから反応させるよりも髪への負担が少なくなります。
そしてここで疑問が
今までのトリートメントの概念として中身を補充したり表面を加工するのがトリートメントだと思っていたのですが、オラプレックスはシスチン結合の再結合を促すのが主な目的なのです。ですので油分も水分も補給され、しっとりサラサラになるのでは無く、切れていたものを再結合することによって強度が増すという解釈です。
そういった面で見ると本来のトリートメントの目的である栄誉補給的な役割としては、ingでは様々な場面で使っている『BCA matrix β』の方が効果的とい言えます。 ↓
このBCA matrix βはコルテックス内部の間充物質『マトリックス』を主成分にしたトリートメントでオラプレックス同様薬剤に混ぜたり直接髪に塗布したり出来ます。こちらは間充物質の補給が出来るのでパーマやカラーのあとで髪にハリ・コシが出ます。海苔巻きでいうご飯を補充するので海苔巻きは太く強くなります。ですので髪を太くしたりハリ・コシを出したい方にはこちらのBCAのβがオススメとなります。こちらはホームケアではシャンプーに混ぜて使うとどんどん髪にハリ・コシが出てきます。カラーを繰り返しやってダメージの大きい方には是非オススメのトリートメントです。
結論
オラプレックスは元々の髪の持つ強度に近いところまで持っていくこととブリーチなどのダメージを軽減してくれます。ただし元々ダメージの少ない髪には効果も分かりにくい場合があったり個人差があります。そして栄養補給などの効果も望めません。ですので根本的なダメージ改善というよりはブリーチやハイトーンカラー時のダメージ軽減が一番適しているように思えます。とはいえ今後もっと様々な場面で検証を行ってまた発表してみようと思います。
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